LUCKY BOY

みなさん、ご無沙汰してます。
いろいろあって3ヶ月もおさぼりしてしまいました
 
その間もりんご村は 初夏、盛夏、かつてない程の残暑 そして初秋といろんな顔を見せてくれています
写真だけは撮りためてあるので  それはまた少しずつ。
今日は猫エイズを発症したもぐさんのお話です
あ、先に言っとくと 今現在、もぐさんはすやすや気持ちよく眠っていますからご安心を。

 僕が主役だよ
 
8月後半からの かつてない残暑は、超貧血のもぐさんにはとても厳しく
当然のようにクーラーのないりんご家では
体温調節の出来なくなったもぐの身体は 連日、41度を超える高熱を発しました
暑さ対策が
 保冷剤入りのベッド
 父ちゃんが作ってくれたひんやりマフラー
それと急遽購入した除湿器 熱い排気を隣の部屋に逃がして使うといった消極的なものしかありません
病院で日中預かってもらい、室温16度で酸素室に入ってなんとかやり過ごし
やっと涼しくなってきたなと思った9月18日 今度は体温が35度へ
何も食べなくなって ぐったりと起き上がることも出来なくなったもぐさんを前にして
今夜が最後かもしれない、と先生に連絡をしたら
一か八かプレドニン4錠やってみてとのお話
  
そして2日後、なんとか持ち直した様子
弱々しいけれどゴロゴロと喉をならし 手にスリスリしたり 缶詰を食べるもぐさん
わずかな時間でも機嫌良く過ごしてくれたらと願っていました



そして24日、突然の下痢。のち血便
  
それから一週間 下痢止めも止血剤も効きが悪く
ついに昨日の朝  もぐさんのトイレで見た物は 薄ーい膜に包まれた血の固まり。 
あり得ないことだけど 一瞬『肝臓が出て来た?!』なんて思ってしまうようなシロモノでした
  
これはとうとう時が来たか、とユミ先生に報告
血が足りないので  腸が酸欠状態で腸壁がどんどん壊れているんだろう
修復するまでに 血を失いすぎて もたなくなるだろう
最後の手段で、延命にしかならないけど輸血という手もあるよ。とのことで
適合検査の為に ちぃ&やぁの黒黒兄弟も連れて 父ちゃんと慌ただしく病院へ
  
途中、看護士さんの「供血は若いに超したことはないんですが」の言葉を思い出し
思い切ってさらちゃんに電話してみた
さらちゃんのお父さんニャンコのトムさん  確か1歳くらいだったはず。
留守電に変わったので電話を切ろうとしたら「ごめん、ごめん」とさらちゃんの声。
事情を話すと「いいよ!」と二つ返事で了解してくれた
それが 昨日のluckyもぐさん その1 
日曜日、さらちゃんの休日  そして家にいてくれた。
 
 
病院に着くと早速もぐさんとちぃ君の血液検査
そこへさらちゃんも到着  そしてトムさんの検査
トムさんとは子猫の時に会ったきりだったけど
逞しく大きくなっててびっくり!  体重 5.25キロ
さらちゃんはニャンコ使いに慣れてないので(笑)  私と看護士さんで保定していた
この採血は血のマッチングと赤血球検査で
猫の輸血は ヒトで言えばA、B、O、ABのような違いにはあまり問題ないけど 
RH+、−みたいな違いが輸血出来ないらしい。
そういう理由で日本猫と洋猫種間での輸血は出来ないんだって! 知らなかった。
   
採血中も先生は この仔が合えば一番いいね と言っていた
供血の時には全身麻酔になりますと言われて 初めてびっくりした。
そう言われればそうか。  なんで気付かなかったんだろう。
 
この病院の麻酔技術には定評があるけれど
それでも 全身麻酔でトムさんを危険な目に合わせてしまうかもしれないと
内心 私たちは後悔しはじめていた
でもさらちゃんは、「私は飼い主じゃないけど お父さんもいいって言うと思いますよ」
と笑いながら言ってくれた
 
もぐさんは採血の後 すぐに酸素室へ。
相変わらず恐がりで  用意してくれた毛布に潜り込んでしまった
検査には1時間程かかるので お昼でも食べて来てくださいとの看護士さんのお言葉に
私は こういう時でも どうも緊張感がいまいち足りないのか
さらちゃんと一緒に行ってみたかったドッグカフェへ行くことに。
 
スープカレーも美味しく完食し  あむ&えむや来ていたワンコ達としばし遊んでいたけど
病院からの連絡がないので 
ちょうどお友達が来ていたさらちゃんに 先に行って様子知らせるねと言ってお店を出た。
出た途端、 トムさんからの供血が終わったとの電話
そして 心配していた全身麻酔はかけなくて済んだとのおはなし。
  
病院に着くと  ユミ先生も看護士さんもトムさんのいい仔ぶりに感動していた
全身麻酔で首からの採血ではなく  看護士さんの保定だけで
前足から10分程 時折お尻をもぞもぞするだけで 微動だにしなかったらしい
「こんないい仔見たことない!!」とすっかり惚れ込んだらしく ベタ褒めの嵐(笑)
麻酔の心配がなくなって 私たちも本当にホッとした
 僕トム!ほめられちった♡
血液はちぃ君も適合したけど 8歳だし
赤血球がトム君48% ちぃ君45%なので 今回はより血の濃いトム君からもらったとのお話。
ちなみに もぐの赤血球は8%   
ただでさえ少ないのに 血便でどんどん血を失ってしまい 生きてるのが不思議な数字らしい。
そりゃそうだよね、 同い年のちぃ君だって45%もあるのに もぐはたったの8%
素人でも さすがにこの違いが異常だって納得。  
トムさんが適合してくれて しかも麻酔なしでOKないい仔だなんて!!
ありがとね、トムさん&さらちゃん  ホントにありがとう。
これが luckyもぐさん その2

 
輸血にあたって 急激な変化でもぐがそのまま逝ってしまうこともあると言われ
覚悟して輸血が始まった
 頭隠してシッポ隠さず
 先生に 潜るからもぐさん?と聞かれたことも。
まず30分間 じっともぐさんを見ていたら
早くて浅かった息づかいが 徐々にゆっくり深く変わってきて 
少し楽になって来たらしいことが分かった
30分のタイマーが鳴って 拒絶反応もなく更に2時間続行
これが luckyもぐさん その3です。

 
さらちゃんがトムさんのお迎えに来て
先生は トムさんをリクルートしたいと申し出ていました
今後、他のニャンコの輸血が必要になった場合 供血をお願いしたいとのお話
ここでもさらちゃんは 「私 飼い主じゃないですけど いいと思いますよ〜」
と笑いながら話してた   この朗らかさがたまりません
さらちゃん  私はいい友達に恵まれています。 16年前 出会えたことに改めて感謝、感謝です!!
 
計4時間弱で30ccのトムさんの血がもぐさんに入りました
輸血チューブを取って 看護士さんが猫缶を見せた途端 
発病して依頼 見たことのない程のがっつき振りで食べ始めました
輸血って 食欲増進になるそうですね
こんなに美味しそうに食べるもぐさんを見れて とても、とても嬉しかった。
  
お昼休憩も取らずに 頑張ってくださったユミ先生 看護士のお二人
本当にありがとうございました!!
 
7時前 帰り際、看護士さんが「トムちゃんのことも含めて もぐちゃんは本当にluckyな仔ですね」と言うと
先生が「きっと もっと生きたいって言ってるんだよ」と言ってくださいました
言葉としては聞くことの出来ない もぐの本心ですが
こんなluckyを呼び寄せるくらい 全身全霊でまだ生きていたいと言ってるのかな?
 
今日も 食欲モリモリもぐさん
 まぐろ好き♡
でも 今も血便は止まっていない  
このまま止まらなければ 次はもうないのかもしれない
それでも 今は撫でればスリスリゴロゴロ 嬉しそうに甘えてくるし
息づかいが楽になって すやすやと眠れているもぐさん。
こんな時間があるだけで とても幸せだなって感じてくれてるといいな
 やかん水も好き♡
父ちゃんと母ちゃんと も少し一緒にいようね、もぐさん。
 父ちゃん
 母ちゃんいっぱい撫でてニャー!!